18日から阪神甲子園球場で開幕する第95回記念選抜高等学校野球大会の組み合わせが決定した。例年より4校多い36校が激突する大会の優勝候補は、昨秋の神宮大会を制した大阪桐蔭だろう。史上初となる2度目の春連覇へ向け、初戦は第3日の第3試合で敦賀気比(福井)との対戦が決まった。
大阪桐蔭vs敦賀気比は2014年夏の甲子園、2015年選抜と2季連続、それも準決勝で対戦している。2014年夏は壮絶な乱打戦の末、大阪桐蔭が15-9で勝利。2015年は敦賀気比の背番号17、松本哲幣が大会史上初の2打席連続満塁本塁打を放つなど、11-0と圧勝し、春夏通じて初めて北陸に優勝旗をもたらした。印象深い試合が多い両者の戦い。今回はどうなるか。
昨夏甲子園で東北勢初の優勝を果たした仙台育英(宮城)は第4日の第3試合で慶応(神奈川)と対戦する。右腕の高橋煌稀、湯田統真、左腕の仁田陽翔ら優勝メンバーが多く残る仙台育英に対し、慶応は清原和博氏の次男・勝児が活路を切り開けるか。
大会ナンバーワン右腕の呼び声が高い最速151キロ右腕の平野大地擁する専大松戸(千葉)は常葉大菊川(静岡)と第5日の第2試合で激突。2回戦で強打の履正社(大阪)との対戦が実現すれば高校野球ファン注目の一戦になるだろう。
その履正社は第6日の第3試合で北陸(福井)と高知の勝者と対戦。昨春から就任した多田晃監督の甲子園初陣となるだけに、何としても白星で飾りたいところ。2017年センバツ決勝で戦った大阪桐蔭とは別ブロックとなるため、また決勝での再戦なるか。
第5日目の第1試合にはプロ注目の捕手・堀柊那擁する報徳学園(兵庫)と健大高崎(群馬)が相まみえる。堀は二塁送球1秒8とプロでもトップクラスの強肩が持ち味。「機動破壊」を武器に昨秋公式戦8試合で18盗塁をマークした健大高崎の足を封じることができるか。
開幕試合では東北(宮城)の「ダルビッシュ2世」ことハッブス大起と、山梨学院で高校通算44本塁打を放っている高橋海翔の対戦に注目が集まる。ハッブスは1メートル88の長身から投げ下ろす145キロの直球を武器に、昨秋東北大会で準優勝に貢献。対する高橋は自身3度目となる甲子園で悲願の一発を放ちたいところだ。
コロナ禍の影響もあり、昨年の開会式は初日に出場する6校のみの入場行進だったか、今年は全選手で行うなど、日常ももどりつつある。第95回の記念大会に紫紺の大優勝旗を手にする高校はどこか。開幕が待ちきれない。