女子ゴルフの渋野日向子が24日、自身の主催する「渋野日向子杯 第2回岡山県小学生ソフトボール大会」開会式で始球式に登場。ともに東京五輪ソフトボール金メダルの原田のどか外野手、昨年限りで現役を引退した山田恵里さんと“対決”し、原田を三邪飛、山田さんには右前打を浴びた。
渋野は小学校までゴルフと並行してソフトボールを始め、投手として活躍。打撃ではゴルフスイングとのバランスを考え、左打ちに変更した。中学では学校で唯一の女子選手として軟式野球部に入部。2年生からゴルフ一本に専念したが、ソフトボールの実力は折り紙付きだ。ウィンドミル投法から力のある直球を打席で体感した山田さんがソフトボール界での活躍に太鼓判を押すなど、その才能を余すことなく披露した。
野球を経験していた女子プロゴルファーとして有名なのが日本ツアー24勝、米ツアー2勝を誇る福嶋晃子だ。父の久晃さんはかつてプロ野球選手として大洋や広島で活躍。子どもの頃に「大きくなったらプロ野球選手になる」と父に話したところ「女の子はなれないんだよ」と諭され、10歳からゴルフを始めたという逸話はあまりにも有名だ。
福島は結婚、出産を経て、2019年からレジェンドツアーに参加すると、2021年の「JLPGAレジェンズチャンピオンシップCHOFUカップ」で11年ぶりとなる優勝を果たすなど、50歳を迎えた今でも圧倒的な飛距離を武器に活躍を見せている。
2008年賞金王の古閑美保は父の指導の下、3歳から野球を始め、小4から野球部に在籍。すぐにエースで4番の座を射止めると、5年時には、一学年上で、のちにソフトバンクの守護神として活躍する馬原孝浩から90mある右翼フェンス直撃のランニング本塁打を放った。
ここで、渋野と古賀が共通しているのは、ゴルフでは右打ちだが、打席内では左打ちという点。ゴルフに重要な偏りの少ないボディバランスは、クラブとバットを逆で振ることで養われていった。
渋野は今季、米本土での開幕戦となったドライブオン選手権で7位と好発進も、最終的には83位で終わり、80位までに与えられる来季ツアー大会のフル出場権を逃した。雪辱の来季へ。ソフトボールで活力を得た“スマイルシンデレラ”が華麗なるバウンスバックを見せる。