■ヤクルトなど3球団で活躍 秋吉亮さん「好きなことを追求してやることが大事」
貴重な少年時代の経験は、きっと子どもたちの心に響いたに違いない。プロ野球のヤクルト、日本ハム、ソフトバンクと3球団で活躍し、2017年侍ジャパン代表としてWBCにも出場した秋吉亮さんが、4月30日、東京都港区立本村小学校を訪問。6年生66人に講演とキャッチボール指導を行った。
秋吉さんは、野球を始めたきっかけについて「自分が行っていた幼稚園のバスの運転手に、卒園する時に『野球をやらないか』と誘われました。野球は知りませんでしたけど、体を動かすのは小さい頃から好きだったので、小1から始めました」と当時のエピソードを披露。「それがなかったら野球をやっていないかもしれない。もしかしたらサッカーをやっていたかも」。そこから、テレビで野球中継を見るうちに、プロ野球選手への憧れが膨らんでいった。
ただ、当時は走る練習が嫌で、泣きながらグラウンドに通ったことも。「辞めたいと思ったことは何回もあった」という。
「小学校の時は補欠でしたけど、プロ野球選手になりたいという夢があったから、練習して自分がうまくなってレギュラーに入ることだけを考えていました」
中学では主に捕手を経験。投手へと転向したのは、都立足立新田高の2年春からだという。そこからサイドスローで練習を重ね、中央学院大を経て社会人野球の名門・パナソニックに入社。そして2013年ドラフト3位でヤクルトに入団し、プロ9年間で通算381試合に登板する右腕へと成長した。
プロ野球選手の夢をかなえ、誰もが憧れる舞台で結果も残した秋吉さん。無限の可能性を秘めた子どもたちへのメッセージとして、一番大切なことは「夢に向かって諦めないで頑張ること」だと力説する。
「やっぱりそれが一番です。自分の好きなことを一つ見つけて、それを追求してやっていくことが大事だと思います。これができないから、次に行こうとすぐに諦めないで、そこで頑張るということが凄い大事になってくるかなと思いますね」
子どもたちは熱心にメモを取りながら、話に聞き入っていた。夢に向かって諦めずに進むことの大切さを知っている秋吉さんだからこそ、その言葉には重みはある。