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履正社は2019年以来の3回戦進出を決めた

 第105回全国高校野球選手権記念大会は第8日の13日、第1試合の2回戦で履正社(大阪)が高知中央を10―4で下し、2019年以来の3回戦へ進出した。

 主役は4番の森田大翔(3年)だ。初回1死一、二塁から右中間へ先制の2点タイムリーを放つと、3回には左中間へ2戦連発となるソロ。「打った瞬間は入ったと思った。最高の結果やったと思います。これまでやってきたことが報われました」。主砲の活躍で序盤までに大量リードを奪い、試合を優位に進めた。

 投げては背番号10の福田幸之介が高知中央打線を6回2失点に抑える好投。初戦の鳥取商戦では8回からリリーフ登板して1回を無失点に抑えるも、1安打1四球。大阪府大会決勝で大阪桐蔭を3安打完封に抑えた時のようなボールの切れは見られなかった。

 ただ、この日は最速151㌔の直球とスライダーを軸に、凡打の山を築いた。5回終了後、今大会から導入されたクーリングタイム(10分休憩)直後の6回に2点を失うが、直後にはバットでタイムリー三塁打を放つなど、投打で活躍を見せた。3回戦は昨夏王者の仙台育英(宮城)との対戦が決定。強力打線を封じるためにも、福田の復調は心強い限りだ。

 2019年は6試合で46得点と圧倒的な打力を武器に、初の頂点まで駆け上がった。今回も打線が強力な点に変わりはないが、4年前と違うところがある。今春から相手校のデータを分析する「アナライザー」を採用した。1年生部員の森本萌月(めい)さんと吉田空愛(そあ)さんは、対戦相手の試合映像などを繰り返し見て研究。大阪大会決勝で大阪桐蔭のプロ注目左腕・前田悠伍(3年)を攻略できた背景には、女性部員の奮闘があった。

 岡田龍生前監督(現東洋大姫路監督)に代わり、昨春から多田晃監督が指揮を執る。今春センバツ初戦で高知に2-3で敗れ、甲子園初白星はお預けとなったが、その高知勢にリベンジ。初戦の鳥取商白星に続き、甲子園2勝目を挙げた。次戦、仙台育英を打ち破り、4年ぶりに深紅の大優勝旗を奪いにいく。

 

 

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