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JR東日本に入社した洗平比呂

■八戸学院光星で甲子園に3度出場…洗平比呂がJR東日本入社「2大大会で優勝したい」

 甲子園での快投を鮮明に覚えているファンも多いのではないだろうか。最速147キロ左腕の洗平比呂投手(青森・八戸学院光星)が、社会人野球の名門であるJR東日本に入社した。ドラフト解禁年の2027年ドラフトでのプロ入りを目指し、高いレベルに身を置いて技術を磨いている。

「高校から大学を飛び越えて社会人に来たので、レベルの高さを感じています。社会人は高校野球とは違い、一つ一つのプレーにちゃんと意味を持って練習に取り組んでいるという印象です」

 千葉県船橋市出身。小6で千葉ロッテマリーンズジュニアに選出され、中学では佐倉シニアでエースとして活躍。高校は2学年上の歩人さん(國學院大)を追って八戸学院光星へ野球留学した。1年夏で甲子園デビューを果たすと、2年夏の明桜(秋田)戦で4安打完封勝利。3年春のセンバツにも出場するなど、聖地で6試合登板した。

「明桜戦で完封したのが思い出深いです。その試合はあまり調子がよくなかったんですけど、悪いなりにうまく交わしながらやれたので、自分の中で成長できたと思います」

 父で元中日投手の竜也さんも八戸学院光星OB。同じ左腕ということもあり、何かと比較されてきた。時には反発することもあったが、今では感謝の思いの方が強い。

「父はプロ以外にも、大学や社会人チームを経験しているので、本当に信用しています。自分の投球フォームは父が全部土台を作ってくれたので、一番身近なコーチですね」

 3年夏は左肘痛の影響でもあって本来の投球ができず、青森大会準々決勝で青森山田に敗退。志願の先発も最速は134キロにとどまり、4回途中でKOされ、高校野球生活は幕を閉じた。

「濃い3年間でしたね。甲子園にも3度出場させてもらいましたが、最後の夏はケガで思うように投げられなかったので、そこはちょと悔しかったです。同じ左投手の岡本(琉奨、東日本国際大)とも、互いが支え合って投げてこられたかなと思っています」

 高校野球引退後の昨年9月に左肘をクリーニング手術。昨年末から投球を再開し、ようやく全力に近い形で腕が振れるようになってきた。1年目の今年は「育成期間」と捉え、長く活躍できるための下地を作っている最中だ。

「2大大会(都市対抗、日本選手権)でしっかりと優勝に貢献できるよう、そのためにこの1年があると思うので、結果を残して信頼される投手になりたいです。目指しているのはプロですが、あまりそこは集中せず、目の前のことにしっかり取り組んでいきたいです」

 名前の由来は、人気野球漫画「H2」の主人公・国見比呂。社会人で絶対的な「ヒーロー」となり、父も活躍した憧れの舞台に立つため…。洗平は力の限り腕を振る。

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