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全国でスーパー1年生が続々とデビュー。甲子園で見られる日も近い

 春季高校野球は各地で熱戦が繰り広げられている。すでに四国、九州地区は大会が終わり、明徳義塾(高知)、有明(熊本)がそれぞれ優勝を果たした。

 大事な夏に向けての前哨戦とも言われる今大会。4月に入学した1年生のベンチ登録、試合出場が可能になるだけに、監督にとっては現有戦力と新戦力の見極めも大事になってくる。各地では、中学時代にその名をとどろかせた〝スーパー1年生〟が早くもデビュー、活躍している。

 まず、全国の高校野球ファンに衝撃を与えたのは健大高崎の2投手だろう。群馬大会決勝の明和県央戦で先発したU15日本代表の左腕・佐藤龍月は、最速143キロの直球を武器に2回まで無失点。3回に3点を失い降板したが、評判通りの能力の高さを示した。

 兄の志龍(3年)を追って、東京城南ボーイズから群馬の地へ越境入学。志龍も「7番・三塁」で試合に出場、兄弟でスタメン出場を勝ち取った。

 そして8回からは右腕の石垣元気が3番手として登板。自己最速の145キロをマークするなど、1回を無失点に抑える公式戦デビューを果たした。石垣も佐藤と同じく、北海道虻田郡の洞爺湖リトルシニアから越境入学。2021年にはJTA・RAC久米島メモリアルカップの北海道選抜にも選出された。健大高崎の未来を担う左右の両輪から目が離せない。

 関東第一(東東京)の背番号20左腕・坂本慎太郎は東京大会準決勝の日大三(西東京)戦で大仕事をやってのけた。小倉全由監督が3月末で退任し、三木有造新監督の下、注目が集まる日大三を相手に公式戦初先発し、5回をわずか3安打1失点、5奪三振と好投。4-1で勝利をたぐり寄せた。

 取手シニア時代は前出の佐藤と同じU15日本代表に選出。外野手としても活躍し、関東一高でも二刀流で試合に出場した。身長1メートル67と小柄ながら、最速135キロの直球と、スローカーブを駆使し、日大三の強力打線を封じた。東京2位で臨む関東大会でも投打でフル回転する。

 こちらもU15日本代表で、兵庫の関メディベースボール学院中等部から東海大相模に進んだ金本貫汰は、神奈川大会3回戦の厚木北戦で2本塁打をマーク。4回戦の横浜商戦でも2安打を放った。左打席から放たれる打球は圧巻で、将来の中軸候補を予感させる。

 同じく、兵庫の明石ボーイズから東海大相模に進んだ最速143キロ右腕・福田拓翔も3位決定戦の横浜隼人戦で登板。5回1/3を2失点に抑えた。3-8で負けたため、関東大会への進出こそならなかったが、2人と今後の東海大相模を背負って立つ逸材でああることに異論はないだろう。

 まだ高校に入学して1ヶ月余りしか経っていない1年生。高校3年間でどれほどの成長曲線を描けるか、楽しみは尽きない。

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