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興国はセンバツがかかる近畿大会に出場するためにも、3位決定戦で負けられない

 秋季高校野球の大阪府大会準決勝が8日、大阪シティ信用金庫スタジアムで行われ、興国が今夏王者の履正社と対戦。0-8のコールド負けを喫した。雨の中の対決で3回、先制点を失うと、4回にはスクイズで加点された。さらに6回には2点、7回には4点と履正社打線を止めることができず、最終的に14安打で8点を失った。打線もプロ注目右腕・高木大希(2年)の前に6回までわずか1安打に抑えられるなど力負け。9日の3位決定戦で近畿大会最終枠をかけ、桜宮と対戦する。

 2021年夏の府大会準決勝では延長14回タイブレークの末に倒した相手に全く歯が立たなかった。喜多隆志監督は、大阪桐蔭、履正社の「大阪2強」と対戦する際に大切なこととして「勝つというよりも勝機を作ろうぜっていう話をしている」という。

「勝機は9イニング試合をすることから生まれる。9イニング試合をするためにはどうしたらいいかというと、ピッチャーを含めて守りをしっかり固めていかないとあかんよ、という話はずっと言い続けている」

 母校の智弁和歌山のように7点取られても8点取り返すような打力は望めない。「まずはミスで自滅しないこと。7点取られたら多分10点取られるでしょうし、コールドで終わってしまいます」と話していたが、恐れていたことが現実となる。2失策と守備でミスも出て、9回まで試合をすることができず、勝機の糸口すらつかめなかった。

「決してずば抜けた選手はいない」と喜多監督は話す。ただ、強豪がひしめく大阪で4強まで勝ち上がってきた実力は確かだ。「大阪の2強をずっと見続けますね。その前に負けたら、その2校には勝てるわけがない。目標を低くした時点で成長も絶対に止まってしまう」。2強に勝って甲子園に出場することを本気で目指しているからこそ、チームは日に日に成長を続けることができる。

 9日の決勝は大阪桐蔭と履正社に決まった。今夏に続いて2季連続、同カードは直近6季中5度目となった。もはや大阪の風物詩となった一戦。この2強の間に割って入らなければ、悲願の聖地出場は見えてこない。1975年以来となる甲子園に出場するために、まずは9日の3位決定戦で桜宮に勝ち、近畿大会への出場権を獲得することは最低条件。今度こそ2強の壁を越えてみせる。

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