■例年より早い6月29日に開幕…出場135チームが急ピッチで調整
第106回全国高校野球選手権福岡大会の抽選会が14日、福岡市内で行われた。今年は6月29日に開幕し、決勝戦も順調に進めば7月21日と、例年より早い日程となっている。出場135チーム(連合1チーム)が急ピッチで調整を急ぐ中、注目校や注目選手にスポットライトを当ててみた。
今春センバツに出場した東海大福岡は小倉南と初戦を戦う。センバツでは宇治山田商(三重)に敗れ、初戦を突破することはできなかったが、最速142キロのエース佐藤翔斗(3年)を中心に安定感は十分だ。甲子園には過去3度出場しているが、いずれもセンバツで夏は未出場。今年こそ悲願を達成したい思いは強い。
九州国際大付は、小倉商との初戦から夏3連覇に挑む。昨年からエースの左腕・田端竜也(3年)が主将を務める現チームは、昨秋福岡大会3回戦で東筑に敗退。今春は4強で、5月の北九州市長杯でも再び東筑に敗れ、タイトルなしで最後の夏を戦うことになった。夏初采配となる楠城祐介監督(元楽天、ヤクルト)のタクトにも注目だ。
タレント揃いの福岡大大濠も優勝候補の筆頭として、初戦の輝翔館戦に臨む。チームを引っ張るのは、プロ注目右腕・柴田獅子(れお)だ。打者として4番を打つことも多く、投打で魅力を兼ね備えるドラフト候補が、1989年以来の夏甲子園をたぐり寄せる。ノーシード組の筑陽学園や東福岡、九産大九州もあなどれない。
大本命不在で公立校にもチャンスは十分ある。今春に県大会初優勝を飾った春日は大川樟風と、昨夏準優勝の東筑は、八幡工業とそれぞれ初戦で対戦することが決まった。東筑は昨夏決勝で宿敵の九州国際大付に1-2で惜敗も、現チームでは連勝しているだけに、力は上位だ。
その他、140キロを超える直球が魅力の糸島・横山侑汰、西日本短大付・村上太一、大牟田・境利月、福岡第一・前田明慶ら好投手も虎視眈々と夏の頂点を狙う。「戦国福岡」から目が離せない。