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2月の会見でガッツポーズを見せる森井。メジャーへの挑戦が始まった

青学大や広島商のグラウンドで特大弾…高校時代に数々の伝説

 米大リーグのアスレチックスとマイナー契約を結んだ森井翔太郎選手(東京・桐朋高)がマイナーキャンプに合流した。桐朋高で投げては153キロ、打っては高校通算45本塁打を放った二刀流の挑戦がいよいよ始まる。

 森井は3月1日に高校の卒業式に出席し、翌日に再渡米。当面は野手組の練習に参加しながら、徐々に投球練習を増やしていく予定だという。2月に行われた会見では、メジャー挑戦が「小さい頃からの夢でした」と話し、「メジャーリーグの球団と契約できるということは自分にとって凄く嬉しいことでした。早いうちからアメリカに行って慣れた方がメジャーに上がった時にすぐ活躍できるのではないかと考えました。4、5年でメジャーに上がれたら最高かなと思います」と意気込みを口にしていた。

 3年夏の西東京大会初戦には、日米14球団42人のスカウト・編成関係者が大挙するなど、その注目ぶりが話題となった。もちろん、日本のプロや大学進学も視野に入れ、昨年の春先には東都大学リーグの強豪・青山学院大学の練習に参加。ただ、そこで右翼後方にある防球ネットのはるか上を行く打球を放ち、周囲を驚かせた。大学OBの吉田正尚(レッドソックス)ら、名だたる左の強打者が架けてきたような特大アーチに、ある選手からは「ここはお前の来るところじゃないよ」と、高卒でのプロ行きを勧められたという。

 また、同時期の広島遠征では、広島商グラウンドの右翼後方にある4階建て校舎を超えていく特大弾。柳田悠岐(ソフトバンク)らを輩出している名門校でも、そこまで飛ばす選手は稀で、視察に訪れたプロスカウトや関係者の度肝を抜いた。ボールは、校舎を超えたところの駐車上に落ちており、拾い上げた後輩は「森井先輩がこれまで打った本塁打の中で一番飛んだのではないでしょうか」と証言する。

 メジャーでは、投手で2桁勝利、打者で3割、30本塁打が目標。投手としてはデラクルス(レッズ)、打者としてはデグロム(レンジャーズ)をそれぞれ対戦したい相手に挙げる。二刀流の大先輩である大谷翔平(ドジャース)には、「自分が練習していくにつれて、どれだけ凄いことをやっているのかと実感しました」と憧れを抱く。

 NPBを経ずにメジャーデビューした日本選手はマック鈴木、多田野数人、田沢純一の3人のみ。野手は一人もいない。もちろん、茨の道のりであることは本人が一番自覚している。

「自分はあまり前例とかを考えないタイプ。異例と言われることに関して、そんなに特別感はありません。一歩一歩、自分のやるべきことをやっていきたいと思います」

 今後は5月に始まるルーキーリーグでメジャーへの第一歩を踏み出す。新たな日本人の二刀流選手誕生へ、森井から目が離せない。

 

 

 

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