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立大1年生の小林隼翔(右)と進藤天。近い将来、立大の中心選手として神宮を駆け回る
立大1年生の小林隼翔(右)と進藤天。近い将来、立大の中心選手として神宮を駆け回る

■法大のプロ注目右腕・篠木健太郎のスライダーを技あり中前打

  昨年、広陵(広島)の主将でセンバツ4強入りを果たし、U18W杯日本代表でも主将で世界一に貢献した立大・小林隼翔内野手(1年)が、うれしい東京六大学リーグ初安打を放った。

 小林は21日の法大戦で3点を追う8回に代打で出場。プロ注目右腕・篠木健太郎投手(4年)のスライダーに体勢を崩されながらも、左手一本で中前へ運んだ。試合は1ー4で敗れ、早大戦に続き勝ち点を落としたが、ルーキーの活躍に一筋の光が見えた。

 リーグ戦前には「高校日本代表で、大学の日本代表と壮行試合をやった時に、スピードボールを見るのが楽しくて、東京六大学の中では篠木投手が一番速いと思うので、対戦してみたいです」と話していたが、その好投手からリーグ戦通算4打席目にして初安打。一塁塁上で、三塁ベンチからの祝福に応える姿も、風格が漂った。

 昨年センバツでは4番打者として17打数8安打5打点。安打、打点ともにチームトップの成績を残すなど、勝負強い打撃が持ち味。175センチと上背はそれほど大きくはないが、遊撃手としてもセンスの良さも際立った。

「守備では肩と球際の強さ、バッティングはしっかりと強いスイングができることが強みかなと思っています」

 立大にはアスリート選抜入試を経て入学した。「2年の秋に結果が出ていなくて、どこの大学からも声がかからない中で、立教大学さんが自分のことを獲ってくださるという話があったので、そこが一番の決め手でした。多い人数を獲るわけではないので、チャンスが巡ってくる回数が多いというのも魅力でした」。遊撃のライバルには山梨学院主将として昨年センバツ優勝を果たした進藤天内野手(1年)、二塁には大阪桐蔭の村本勇海内野手(1年)ら、そうそうたるメンバーが控える中で、まずは結果を残した。

 今後は1週空いて第4週、5月4日から慶大戦が控える。立大は慶大を相手に2018年秋の2回戦で勝利して以降、4引き分けを挟んで19連敗中。勝ち点は、2016年春を最後に、実に8年も遠ざかっている。木村泰雄新監督にとって、慶大の堀井哲也監督は韮山(静岡)の同級生。その盟友が率いるチームから初の勝ち点を挙げるためにも、6試合でわずか8得点、チーム打率.177と貧打にあえぐ打線のテコ入れは急務。経験豊富な小林のスタメン抜てきも十分にあり得る。

「まずはリーグ優勝をして、全国大会を目標に、個人では大学でも全日本に選ばれて、4年後はプロを目標にやっていきたいです」

 小林が夢をかなえるための実り多き4年間は、まだ始まったばかりだ。

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