スポンサーリンク
6月23日の侍ジャパン代表候補合宿で打球速度を計測する選手たち。左は渡部

■代表候補合宿では4時15分に集合も…主砲・渡部聖弥「大商大で鍛えられています」

 侍ジャパン大学日本代表は、先月24日に選考合宿を終え、代表24名が出そろった。主将には、早大で今春の東京六大学リーグ戦を制した印出太一捕手(4年=中京大中京)が就任。同30日、7月1日の直前合宿では、2004年アテネ五輪で銅メダル獲得に貢献するなど、国際大会の経験も豊富な高橋由伸氏(元巨人)が臨時コーチとして指導に訪れた。チェコで行われる「プラハベースボールウィーク」(7月6~8日)および、オランダで行われる「ハーレムベースボールウィーク」(7月12~19日)へ向け、日に日に臨戦態勢が整ってきた。

 初めて大学侍を率いる堀井哲也監督も積極的に動いた。「時差や異なる環境で戦うことになる。心身ともにタフな選手を選びたい」という意向で、選考合宿では早朝4時15分からミーティングを開催。選手たちを「国際大会モード」にして、チェコ、オランダと転戦するハードな戦いに備えた。

 昨年の日米大学野球にも選出され、2大会連続20度目の優勝に貢献した大商大・渡部聖弥外野手(4年=広陵)は、「大商大出身で、監督さんも厳し方なので、そういうところで鍛えられています。そういう面ではタフさはあると思っています」と意気込みを見せる。広陵の同級生で、同じ今秋ドラフト上位候補に挙がる明大・宗山塁内野手(4年)が、上半身のコンディション不良で代表候補合宿を辞退した。球友の無念を、欧州の地で晴らしたい思いは、誰よりも強い。

「宗山と2人でやりたかったというのが本音ではあるんですけど、ケガなので、無理はしないでほしいです。LINEで『この先の野球人生の方が長いから、無死はするな』という感じで送ったら『キャプテンやれよ』みたいな感じの連絡がありました(笑)」

 2年秋の関西六大学リーグで5本塁打を放った主砲も、今春は41打数9安打、打率.220、本塁打もわずか1に終わった。代表合宿では、打撃投手をマウンドより数メートル手前から投げさせたフリーで快音を飛ばすなど、世界の投手との対戦を前に、しっかりと修正してきた。

「真ん中にくればセンター、アウトコースだとライトというように、素直に打ち返すということを意識しています。その中で、外のボールを引っかける場面が多かったので、それをもっと逆方向に強く打てるようにやっていけたらと思っています」

 昨年に続く大学侍の主砲として、チーム打撃の徹底を自身に言い聞かせた渡部。残り2日となった直前合宿で総仕上げを行い、4日から欧州遠征に旅立つ。

 

スポンサーリンク
おすすめの記事