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履正社は大阪桐蔭に3-0で勝利し、4年ぶりとなる春夏連続甲子園を決めた

 やっと勝った。第105回全国高校野球選手権大阪大会決勝が30日、大阪シティ信用金庫スタジアムで行われ、履正社が大阪桐蔭を3―0で下し、2019年以来、4年ぶり5度目の甲子園出場を決めた。

 2年連続で決勝での顔合わせとなった大阪の〝黄金カード〟は2回に試合が動く。履正社は大阪桐蔭先発の前田悠伍(3年)から1死二、三塁とチャンスを作ると、8番・只石琉人(3年)のゴロを三塁手のラマル・ギービン・ラタナヤケ(2年)が失策し、思わぬ形で先制する。

 さらに4回2死満塁、右手小指の負傷でスタメンを外れる坂根葉矢斗(3年)の代役として先発マスクをかぶる野上隼人(3年)が左翼へ2点適時打を放ち、序盤までに3点をリードした。

 この3点のリードを、先発の最速150キロ左腕・福田幸之介(3年)が守り切った。終わってみれば大阪桐蔭の強力打線を3安打完封。9回、最後の打者を空振り三振で仕留めると、マウンドで大きく両手を広げてガッツポーズした。

 2018年夏の大阪大会準決勝。大阪桐蔭を相手にあと1人で勝利というところまで追い込みながら悪夢の逆転負けを喫した。あれから5年。もちろんメンバーも入れ替わり、監督も岡田龍生監督(現東洋大姫路監督)から2022年春に多田晃監督へと交代した。それでも昨年決勝では0-7。過去決勝では4戦4敗と完膚なきまでに叩きのめされてきた。

岡田監督時代の2020年の独自大会準決勝こそ勝利したが、それを除けば夏の大会は12連敗中。甲子園がかかる舞台ではことごとく分厚い壁に跳ね返されてきた。1999年以来、24年ぶりとなるライバルからの夏勝利。多田晃監督は優勝インタビューで「最高のピッチングを福田がしてくれた。ベンチから安心して見ることができました」と背番号10の好投を称えた。

 大阪桐蔭の思いも背負って立つ春夏連続甲子園の舞台。センバツは初戦で高知に逆転負けしただけに、まずは1勝、そして2019年夏以来の全国制覇へ、期待は高まる。

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