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DeNAから2位指名を受けた法大・篠木(左)と、日本ハムから6位指名を受けた山城

■DeNA2位指名…篠木健太郎は高校から同僚の吉鶴翔瑛がいたから「今の自分がある」

 ライバルの存在で、ここまで大きくなれた。10月のドラフト会議で、法大・篠木健太郎投手(4年=木更津総合)と、山城航太郎投手(4年=福岡大大濠)が、それぞれDeNAから2位指名、日本ハムから6位指名を受けた。

 指名後の会見では、篠木が「圧倒的な投手になりたい」と話せば、山城も「自分の持ち味はピンチで燃えるスタイル。厳しい場面でマウンドに上がらせてもらって、しっかりと勝ちにつなげられる投手になりたい」と力強く抱負を語った。

 2人には、それぞれ競い合ってきたライバルがいる。篠木は、左腕の吉鶴翔瑛投手と木更津総合、法大で7年間、同じ釜の飯を食べてきた。互いが投手陣の屋台骨を支えるべく、火花を散らしてたことは言うまでもない。

 2020年、新型コロナウイルスの影響で甲子園は中止となったが、夏の千葉県独自大会では、2人で先発を分け合い、チームを優勝へと導いた。もし甲子園が通常通り開催されていたら、左右の両輪が聖地の主役になっていたかもしれない。

 法大でもしのぎを削りあってきたからこそ「今の自分がある」と断言する。大学4年間で一度も天皇杯を手にすることはなかったが、それぞれ14勝(12敗)と6勝(10敗)を挙げ、神宮から巣立つ。

■日本ハム6位指名…山城航太郎は高校同級生・山下舜平大も受賞した新人王獲る

 山城は、福岡大大濠時代に山下舜平大投手(オリックス)の控え兼三塁手として活躍。2020年のドラフトでは、山下が1位指名を受け、「嬉しかったけど、悔しい気持ちもあった。自分も4年後は、という思いが強くなった」という。冬場の練習ではペアを組み、ともに切磋琢磨してきただけに、自分も4年後、必ず後に続く決意をみなぎらせた。

 法大で投手に専念し、3年秋にリーグ戦デビュー。通算12試合の登板で1勝(0敗)と経験値こそ少ないが、183センチの長身から最速154キロを投げ込むなど、無限の伸びしろを感じさせる右腕だ。

 目標は1年目から活躍し、山下も受賞した新人王に輝くこと。同じ福岡県出身の新庄剛志監督については「見ていて凄くワクワクする部分が多い。僕もそういう野球スタイルは凄く好きなので、早く順応して野球を楽しみたい」とプロ入りを待ちきれない様子だ。

 あいつには、あいつだけには負けたくない…。その一心で、何千、何万球も投げ込んできた。眠れない夜もあっただろう。ライバルの存在があったからこそ、大きくなれた。その自信と誇りを胸に、次のステージへと進む。

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