
■エイジェック・川端健斗が母校・立大とのオープン戦登板…2/3回を無安打斬り
ようやくここまで辿り着いた。秀岳館(熊本)時代の2016年センバツから4季連続甲子園に出場し、U-18日本代表にも選出されたエイジェック2年目の川端健斗投手が3月23日、母校・立大とのオープン戦で、1軍初登板を果たした。
大量12点をリードした9回裏から登板。最速139キロの直球と、縦に大きく割れるカーブを駆使して打者2人を凡打で片付けた。その後、立大の後輩でもある野口裕斗にマウンドを譲ると、ナインからの祝福を受けながら三塁ベンチへと戻っていった。
大舞台を経験した百戦錬磨の左腕でも、試合後は「甲子園より緊張しました…」と苦笑い。慣れ親しんだ立大のマウンドも「大学時代より投げやすくなっていました」と、久々の感触に懐かしさがこみ上げる。
甲子園で活躍し、4年後のプロ見据えて2018年に立大へ入学。1年春のリーグ戦から7試合に登板して2勝を挙げるなど、順調なスタートを切ったかに思われたが、テークバックに違和感を感じ、そこから自分のフォームを見失ってしまう。
3年春から左肘痛を抱えながらオープン戦に登板。痛み止めの注射を打ちながらアピールを続けたこともある。結局、2年秋を最後にリーグ戦で登板することはなく、4年秋にはわずかな望みをかけてプロ志望届を提出も、ドラフトで名前を呼ばれることはなかった。
進路は決まらず、引退後の2021年11月にトミー・ジョン手術を受け、大学に籍を残しながらリハビリの日々を送った。半年後にはキャッチボールができるまで回復も、社会人野球への就職活動は思うように進まず、“”浪人生活”は気づけば2年目に突入。「本当に野球を続けられるのか」と、不安に苛まれたこともあるという。
それでも、両親に再びマウンドで躍動する姿を見せるため、懸命にトレーニングに励み、手術から2年近くが経った2023年10月、栃木県に拠点を置くエイジェック硬式野球部入りが決定。1年目の2024年は左肘の回復具合を慎重に見極めながら、2年目の今季、ようやく実戦マウンドで思い切り腕が振れるまで回復した。
社会人でようやくスタートラインに立つことができた。まずは4月から始まる都市対抗予選で登板することを目標に調整を続けていく。今年1月には25歳になったが、プロ入りもまだ諦めてはいない。チームを2年連続都市対抗へ導く好投ができれば、夢への可能性が開けてくる。グラブを置くその日まで、川端が挑戦を止めることはない。