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甲子園で大阪桐蔭を止めるチームは果たして…

 3月18日から開幕する第95回選抜高等学校野球大会の出場校が発表された。今回は記念大会ということもあり、例年より4校多い36校で開催。初出場校5校のうち、21世紀枠で選出された石橋(栃木)、城東(徳島)に加え、彦根総合(滋賀)の3校は春夏合わせて甲子園初出場を決めた。

 フレッシュな高校に加え、史上5校目の夏春連覇を狙う仙台育英(宮城)や、史上初となる2度目の春連覇を目指す大阪桐蔭といった強豪は健在。中でも近畿勢は出場7校中、大阪桐蔭、報徳学園(兵庫)、智弁和歌山(和歌山)、龍谷大平安(京都)、履正社(大阪)の5校が甲子園優勝を経験しているなど、豊富な実績を引っさげて聖地へ。昨年決勝では大阪桐蔭と近江(滋賀)が決勝を行うなど、近年の近畿勢の台頭には目を見張るものがある。

 中でも89回大会(2017年)決勝は大阪桐蔭vs履正社という史上初の大阪勢対決。44回大会(1972年)の日大桜丘vs日大三の東京勢対決以来、45年ぶりとなる同一都道府県決戦を一目見ようと、甲子園には4万人の観衆が集まった。

 大阪でもしのぎを削る両校の頂上決戦は、華々しく幕を開ける。初回表、大阪桐蔭の1番打者・藤原が先頭打者本塁打。2回表には坂之下、そして6回表にも藤原が本塁打を放ち、履正社を8回表まで3-0とリードした。

 履正社が反撃に打って出たのは8回裏だ。大阪桐蔭先発の徳山に3安打を浴びせ1点を返すと、5番の浜内が同点となる2点二塁打。試合を一気に振り出しに戻すことに成功した。

 このまま履正社に流れが傾くかと思われた9回表。試合を決めたのは背番号18の伏兵・西島だった。1死二塁から代打で登場すると、レフトスタンドに決勝の2ラン。この回5点を奪い、履正社を沈黙させると、最後は2年生の根尾が試合を締め、2012年の春夏連覇以来、5年ぶり2度目となる選抜優勝を飾った。

 殊勲の西島は優勝インタビューで「素直にうれしいというのと、いつでもこいという準備をしてきたので、その結果だなと思います」と笑顔。西谷監督は「この春の日本一を目指してやろうということでずっと叱りながらやってきまして、春の頂点を獲ることができましたが、また夏は、今日は勝たせてもらいましたけど、履正社さんに勝たないと、大阪の強い学校に勝たないとここに戻ってこられませんので、明日からまた夏の山を登りたいと思います」と、早くも夏を見据えた姿が印象的だった。

 あれから6年。大阪桐蔭と履正社はまた一緒に甲子園へ出場する。履正社は夏、国体、神宮は制しているが、春は2度の準優勝が最高。今年はエース左腕の増田や、控え右腕の今仲ら、下級生から実戦豊富な選手も多く、大阪桐蔭に先を越された悲願の高校野球4大大会制覇へ期待がかかる。決勝までの道中で大阪桐蔭と相まみえるか、それともまた再び…。球春開幕が待ち遠しい。

 

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