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東京都千代田区を拠点に活動するポニーリーグの神田Rebase。座学があるのも特徴だ

■中学からウエートトレーニングを奨励…体重70キロ、打球速度140キロ超が目標

「メジャーリーグで活躍する選手の育成」を目標とする中学硬式野球チームがある。ポニーリーグに所属する「神田Rebase」は、東京都千代田区を拠点に、22年7月に設立。創設者である池田則仁代表はトレーナー経験を活かし、都内でジムを開き、選手にトレーニングの場を提供。弟の悠紀さんが監督として指揮を執る。

 驚くのは、選手たちの体つきだ。中学からウエートトレーニングを取り取り入れているため、胸板や二の腕は分厚く、たくましい。監督補佐の山浦秀斗さんは、「理にかなった指導を受けられるのが私たちの強みです」とし、3つの「ビジョン」を説明する。

「まずは株式会社Rebaseの理念として『次世代の野球の常識を作る』『MLBでサイ・ヤング賞とMVPを獲る選手の育成』『自己教育できる力を養える選手の育成』があります。そしてチームのビジョンとして『将来大成する選手の育成』『次世代の野球の常識を作る』そして『やらされる野球からの脱却』を目指しています」

 選手には「フルスイング」の重要性を説き、打撃から基礎を構築していく。それを可能とするために、「Rebase理論」と呼ばれる、独自のデータや理論に基づいた指導法で、合理的なトレーニングを行っている。

選手のウエートトレーニングを見守る山浦秀斗監督補佐

 ウエートトレーニングも、下級生のうちは軽い重量で基礎動作を繰り返し、筋肉に適切な負荷をかけていく。

「まずは姿勢を整えるトレーニングからやっていき、徐々に負荷をかけていきます。そして初級トレーニングのようなものがあり、テストしていくという感じです」

 部員には、体重70キロを目標に、トレーニングのみならず、座学で食事の重要性など、必要な知識を与えている。こだわっているのは打球速度だ。

「我々の経験上、打球速度が140キロ以上出ると、球場で柵越えの本塁打が出るというデータがあります。それで、140キロを出した選手の体重を見ると、大体70キロを超えています。打球速度は体重に比例するという理由が一番大きいです」

そんなチーム方針が評判を呼び、創設初年度の22年SSKカップ関東連盟秋季大会では初出場ながら堂々の初優勝。また、今年の同大会1回戦では、昨年の関東連盟で敵なしだったSKポニー(神奈川)に大勝するなど、米国代表をモチーフとした「RBS」のユニホームは、他チームの脅威となりつつある。

「米国の個の技術と、日本の組織力を掛け合わせたチームをつくりたいという考えから、このユニホームのデザインになったようです。チームとしては日本一になれれば最高ですが、将来的には社会のリーダーになれるような人間になっていってほしいという願いはあります」

 中学野球界に革命をもたらす神田Rebaseの挑戦は、まだ始まったばかりだ。

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